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上場オーナー様へ「消費貸借による貸株」のメリット

平成23年9月30日以降、大口配当株主等の基準が保有割合5%から3%に引き下げとなりました。
しかし、実際には対策を打ち出せず、現状でも5%弱を保有している上場企業オーナーが多くいらっしゃるようです。

保有割合4%と3%未満の違い

上場オーナーの保有割合が4%だった場合、配当に対する課税は総合課税となり49.44%となります。(総合課税:所得税、復興税、地方税を含む)
一方で、保有割合が3%未満となれば、配当に対する課税は源泉分離課税となり20.315%となります。
上記を比較すると29.125%、2.43倍もの課税の差が出ることになります。

保有割合を3%未満とする3つの方法

1、贈与
2、譲渡
3、貸株

贈与、譲渡の方法は、納税資金や買取資金など、大量の資金が動くこととなります。
しかし、「貸株」であれば多額の資金を負担することなく、保有割合の3%以上の部分を減らすことが可能となります。

消費貸借による「親族へ」の貸株スキーム

消費貸借とは、貸主が、借主から金銭、その他の代替物を借り受け、後にそれと、種類・品質・数量の同じ物を返還する契約である。(民法587条)
つまり、借主は、受け取った物の所有権を取得し、これを自己の物として消費する事が可能となります。

「賃貸借」の場合は所有者から所有権は移転しませんが、「消費貸借」の場合は所有者から消費借人へ所有権が移転する事となり、貸主は返済を受ける債権を有する事となります。(例:賃貸借=不動産消費貸借=現金や米など)

本スキームでの契約では貸出された株式数と同数・同種・同類の株式等を返還する契約であるため、消費貸借契約であり、株式などの引き渡しをした時点で当該株式の所有権が貸主から借主に移転する事となります。

本スキームは、オーナー様が所有している上場株式のうち、3%を超えている部分について、消費貸借契約により、オーナーの「親族」に貸与します。
親族に貸与する貸株料は無償とし、株式を借りた親族は配当収入などの経済的利益に対しては貸主からの贈与である事を認識し、贈与税の申告納付を行う必要があります。
一方で、所有権については財産が移転しているため、相続税対策としてのメリットもあります。

この手続きは、民法上の手続きのみならず、証券取引上の手続きや証券取引所の手続きについても全て遺漏なく行う必要があります。開示関係や届け出関係も全て遺漏なく行うことが必要です。またインサイダー規制についても配慮が必要です。

記事による意思決定は、様々な判断材料に基づいて行う必要があります。記事の内容を実行される場合には、専門科等に個別具体的にご相談の上、意思決定ください。本記事をそのまま実行されたことに伴い、直接・関節的な損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。