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TAX 経営

海外子会社を有する日本企業の留意すべきポイントとは?

国際課税に関わる税務調査は実態調査全体の11%を占める!

加速する日系企業のグローバル化ですが、海外関連事案調査(税務調査)も2015年時点で約17,000件と実態調査全体の11%を占めるまでに増加しています。
(国税庁「国際戦略トータルプラン」より)
大企業に対する調査や課税が一巡してきたことから、調査対象が中小企業へと移りつつある事も現状です。
その背景には中小企業の国際課税に対する社内体制が万全ではないことが理由の一つとなっています。

寄附金や移転価格税制に注意!

国内関連者との取引と異なり、国外関連者との国を跨ぐ取引は情報の入手が困難で、租税回避行為に繋がりやすい事から、非常に関心が高まっています。
そのため、グローバル社会の中で寄附金や移転価格税制による追徴課税等を受けるケースが増加しており、対応は必須であると言えます。

海外寄附金に関する規定

法人が各事業年度において支出した「※1 寄附金」の額のうち当該法人に係る「※2 国外関連者」に対するものは、当該法人の各事業年度の金額の計算上、「※3 損金の額に算入しない」。(租税特別措置法第66条の4 一部抜粋)

「※ 1寄附金」

寄附金、拠出金、見舞金その他いずれの名義をもってするかを問わず、法人が行う金銭その他の資産または経済的な利益の贈与または無償の供与(法人税法第37条)

「※2 国外関連者」

形式基準:外国法人で一方の法人が他方の法人の発行済株式等の50%以上を直接または間接に保有する関係もしくは同一の者に保有される関係
実質基準:外国法人で人事、資金等の関係を通じて実質的に一方の事業方針の全部または一部につき決定できる関係

「※3 損金の額に算入しない」

国内の寄附金のように一定額の損金算入は認められず、全額が損金不算入となります。

寄附金とは?

当事者間に「贈与の意思」があったと認められる場合に適用され、実質的に贈与又は無償の供与として認められる金額が寄附金の額として認識されます。

移転価格税制とは?

当事者間の意思には関係なく、取引価格が独立企業間と異なっている場合についてその差額を課税の対象とします。

国外関連者へ寄附金と認定される可能性がある取引

・技術指導、ノウハウの提供
・設備などの貸与
・親子ローンの組成
・赤字の補填
・債務の免除
・本社費、マネジメントフィー
・出向者に係る給与の負担(較差補填を含む)
・海外子会社の設立前、設立後費用の負担 等

【簡易チェック】

海外子会社が負担すべき費用を親会社が支払っている。
赤字の海外子会社に対して、ロイヤリティ等を免除している。
子会社支援のために、市場の金利よりも有利な金利設定をしている。
親会社からの技術指導に対して海外子会社から費用を受け取っていない。
海外子会社への出張旅費などを親会社が全額負担している。

海外寄附金や移転価格税制については明確な基準はありませんが、上記項目に一つでも該当した場合には、国外関連者との取引を見直す必用があると言えます。

抑えるべきポイント

1、海外子会社の実態を踏まえた取引となっているか。

2、取引価格などの設定に関して客観的な資料が整っているか。

3、グループ間取引に関する方針が社内で明確になっているか。

調査で求められる資料(例)

組織図、事業所一覧、海外勤務社員一覧表、海外子会社への出向者一覧、海外出向契約書、消費税科目別可否判定一覧、稟議書、海外取引先一覧、海外送金データ、グループ資本系統図、海外子会社との取引に係る契約書・納付書・請求書、海外子会社の決算書・監査報告書・税務申告書、国外関連者の概要・取引フロー、国外関連者からの配当に係る議事録、源泉所得税納付書の内訳資料(非居住者)、海外勤務者の日本入国一覧、海外勤務者の給与計算書(留守宅手当)等

予期せぬリスクを軽減するために

1、海外子会社の実態をタイムリーに把握(月次試算表による管理etc…)

2、グループ間取引について、海外・日本 双方から検討

この機会に、ぜひ一度、海外取引の見直しを検討してみては如何でしょうか。

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海外進出しているグループ企業は、現地国の税務のみならず、日本の税務においても問題が生じる可能性が高くなります。日本の親会社は海外子会社との取引全てにおいて、税務上のリスクを検討し対処しなければなりません。
海外進出のフェースごとに、国内外双方で連携して、管理体制を構築し、税務法務リスクに対して適切な対応を行うことが重要となります。

この機会に海外子会社との取引見直しや、クラウドERPの導入を検討してみては如何でしょうか。

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